第96回アカデミー賞🄬で、作品賞、監督賞(ジュスティーヌ・トリエ)、脚本賞(ジュスティーヌ・トリエ、アルチュール・アラリ)、主演女優賞(ザンドラ・ヒュラー)、編集賞の5部門で見事ノミネートを果たし、本国フランスでも瞬く間に動員130万人超えの大ヒットを記録するなど、本年度の大注目作『落下の解剖学』より、本編シーンが解禁された。
人里離れた雪山の山荘で、男が転落死した。はじめは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻サンドラ(ザンドラ・ヒュラー)に殺人容疑が向けられる。現場に居合わせたのは、視覚障がいのある11歳の息子だけ。事件の真相を追っていく中で、夫婦の秘密や嘘が暴露され、登場人物の数だけ〈真実〉が現れるが――。カンヌ国際映画祭で審査員長を務めた奇才リューベン・オストルンド監督から「強烈な体験だった」と破格の称賛を得たヒューマンサスペンスが、いよいよ日本上陸する。
映像が映し出しているのは、死亡した夫と妻サンドラが夫が亡くなる前日に繰り広げた壮絶な夫婦喧嘩の音声録音の一部始終であり、<夫婦不和の証拠>としてそれが裁判所で暴露されるシーンだ。「優しいふりして本当は汚くて意地悪」「40歳にもなって何もできないのは自分のせい」――法廷では冷静沈着なサンドラからは想像もつかない、辛辣な罵声が次々と流れ続ける。そして、傍聴席全体が衝撃と驚愕で包まれる中、彼らの息子ダニエル自らも両親の本当の姿を知ることになる――。
■『落下の解剖学』本編映像【喧嘩】
監督は、人から発せられる<言葉>と、そこから伝わる内容を重視するため、本作において「回想シーンは使わない」と決めていたという。この映像で繰り広げられているのは、事実を振り返る回想シーンではなく、この録音を聞いた人が音声から想像した再現シーンだ。さらにこの音声が、夫が妻に隠れて録音していたものだということが明かされることによって、さらに、事件の真相が惑わされる。一体何か真実で、どれが正しい記憶なのか?観る人をさらに引き込んでいく臨場感溢れるシーンとなっている。
2/23(金・祝) TOHOシネマズ シャンテ他全国順次ロードショー!