第76回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞した『落下の解剖学』が、第96回アカデミー賞(R)で、作品賞、監督賞(ジュスティーヌ・トリエ)、脚本賞(ジュスティーヌ・トリエ、アルチュール・アラリ)、主演女優賞(ザンドラ・ヒュラー)、編集賞の5部門で見事ノミネートを果たした。
人里離れた雪山の山荘で、男が転落死した。はじめは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻サンドラ(ザンドラ・ヒュラー)に殺人容疑が向けられる。現場に居合わせたのは、視覚障がいのある11歳の息子だけ。事件の真相を追っていく中で、夫婦の秘密や嘘が暴露され、登場人物の数だけ〈真実〉が現れるが――。
本作で監督と脚本と務めるのは、本作が⻑編映画 4 作目となるジュスティーヌ・トリエ。先日行われたゴールデン・グローブ賞では脚本賞と非英語作品賞の2部門を獲得するなど、本年度映画賞レースの台風の目にもなっており、本作が米国アカデミー賞(R)初ノミネートとなる。
主演女優のザンドラ・ヒュラーも米国アカデミー賞は初ノミネート!カンヌで国際批評家連盟賞を受賞した『ありがとう、トニ・エルドマン』(16)など、演技派で名高いザンドラ。本作では、作家としてのポーカーフェイスの下で、底なしの冷酷さと自我を爆発させる圧巻の演技で、観客を一気に疑心暗鬼の渦へと引きずりこんでいく。
果たして本作は、カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールと、アカデミー賞(R)作品賞のダブル受賞という『パラサイト 半地下の家族』(19)に続く快挙を成しえるのか?!
2/23(金・祝) TOHOシネマズ シャンテ他全国順次ロードショー!