ジャッキー・チェン芸歴50年・祝70歳という節目の年に日本公開を迎えた映画『ライド・オン』。公開を記念して公式来日としては映画『1911』以来、約13年ぶりとなるジャッキー・チェンが来日を果たした。久しぶりの来日に集まったファンと大盛り上がりのイベントとなった。
今回、急遽実施が決定した来日舞台挨拶だったが、そのチケットは約2500席が販売開始5分で完売となるほど人気ぶり。舞台にジャッキー・チェン、そして、ラリー・ヤン監督が登壇すると、満員にあふれた会場に大きな歓声があがった。ジャッキー・チェンは「ミナサンコンバンハ、オヒサシブリデス、エイガミタ?スキ?」と日本語で挨拶すると早速、観客から声援交じりのレスポンスが起こり、たちまち自身の舞台に空気を変えた。続く監督は「こんばんは、はじめまして、ラリー・ヤンです。」と挨拶し、これが話せるすべての日本語だと話し、ジャッキー・チェンを羨望の眼差しで見つめた。
本作が初めての海外プロモーションだったのをうけ、なぜ来日というファンへの最高のプレゼントを用意してくれたのかをジャッキー・チェンが問われると「日本に来ることは簡単ではないが、長年、日本のファンが応援してくれたから来た。コロナでしばらく来れなかった間の借金を返済している気持ちです。(笑)」と日本のファンへの想いを語った。
監督には、『本作はジャッキーが出てくれなければ、作品が成立しなかった』とコメントしている件について、本作で一番力を入れたことを問われると「ジャッキーと馬のシーンが本作ではたくさんある。ジャッキーと馬は親子であり、兄弟で、師弟でもある関係で見えるようにするために、馬の演技をどのように見せるかについて力を入れた」と作品への想いを語った。
さらに13年ぶりの来日となったジャッキー・チェンに今回食べたいものを問われると「カニ!!!キュウシュウラーメン!!ワサビ!!」と食べたいものを次々と日本語で答え、さらに熱い日本愛を見せた。
今回のイベントには宣伝アドバイザーとして、新宿ピカデリー限定、小・中学生入場料100円キャンペーンを発案、昨年の番組「マツコの知らない世界」にも出演した大のジャッキー・チェンのファンである山田くんが登壇。ジャッキー映画の魅力について山田くんは「『ライド・オン』は5回観ました。ジャッキー・チェンや馬、娘、熱いスタントマン精神に心が震えました。劇中にはジャッキー自身のオマージュシーンもたくさんあり何度見ても飽きない作品です。ぜひたくさんの人にみてもらい、ジャッキー・チェンを好きになってもらいたい」とその魅力を熱弁した。ジャッキー・チェンは「ハンサムで大人になったら役者になれる!僕のスタントチームにきて!」と山田くんをスカウト!その後、山田くんから、ジャッキー・チェンに宣伝コピーである「みんなで みてね、RIDEON!スクリーンでまた あいましょう!」を読み上げてもらい、ジャッキー・チェンの日本語コメントに会場に歓声が響いた。山田くんは「背筋を伸ばした方がカッコいい!」と早速ジャッキー・チェンからの指南を受け感動しつつ、凛とした様子で降壇した。
そして、もう一人ゲストとして、ジャッキー・チェンのモノマネで芸歴10年となるジャッキーちゃんが登壇。約7年ぶりの再会にジャッキー・チェンは「ますます似てきた!そっくり!今度僕のスタントマンをやってくれ!」とおちゃめな反応をみせた。ジャッキーちゃんのモノマネの一つ、「拳を痛がるジャッキー・チェン」のネタを本人の前で披露した。さらに、演技を高めるため本人にアドバイスを求めると、ジャッキー・チェンは「映画はこういうもんだが、現実は違う!これは80年代のジャッキーだから、“酔拳”を勉強すべき!」とアドバイスをし、酔拳のポーズをし、ジャッキーちゃんも真似したことで、W酔拳を披露した。
さらに、ジャッキー・ちゃんからの質問として、長年続けてきた自分のモノマネに対して、どう思うかを問われると「嬉しい!ジャッキーちゃんは悪いところばかり真似してくれるから、いいところも悪いところをまねしてほしい」と笑いながら話し、ジャッキー・ちゃんがこれからもものまねしていいか聞くと、快くOKをした。
最後に「日本にいっぱい来てくださいね!」とジャッキーちゃんがリクエストするとジャッキーは食い気味に「ぜったい!」と日本語で答えさらに会場を沸かせた。BGMに流れている本作の主題歌「青春故事(せいしゅんこじ)」を歌いはじめたが、その歌の上手さに、観客の手拍子が起こり、すぐさまコンサート会場にしてしまった。歌詞を間違えても笑いながら歌い続けるお茶目なジャッキーは「長い間応援してくれてありがとう、毎年1本は出演する!」と熱い思いを語り笑顔で続きを歌いながら降壇した。
イベント中、ファンの声援が続くなか、自分がしゃべってない間も終始笑顔やコミカルな表情で、会場のファンにまんべんなくファンサービスをし、ファンの喜ばせることを惜しまないジャッキーに長年の人気の秘訣が見え、人生の集大成『ライド・オン』にふさわしいイベントとなった。
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