レ・ミゼラブル(1958)
ジャン・バルジャンはツーロンの獄で重労働に従った。一片のパンを盗み、5年の刑を言渡されたのだ。が、脱獄で刑が重くなり、十九年がそこで過ぎた。
出獄後、職を求めて流れ歩いた。デイニュで、司教ミリエルは彼を暖く迎えいれた。朝、彼の姿はなく、銀の食器もなかった。彼は憲兵に捕えられてきた。司教は銀器はさしあげたのだと、ジャンの弁解を保証した。司教は二本の銀の燭台を彼に与えた。彼は自分の行為を恥じた。
数年後、モンルイユにマドレーヌという大工場主が現れた。慈善家で、人望を集め、市長にさせられた。新任の刑事ジャベールは彼にどこか見覚えがあった。荷馬車の下から馭者を彼が強い力で助けだしたとき、ジャベールはツーロンのジャンを思いだした。看守の息子だったのだ。ジャンには、煙突掃除の少年から銀貨を強奪した罪で終身懲役が待っている。彼は市長を告発した。が、ジャンはすでに捕えられていた。