魔法使いの嫁 星待つひと 中篇
(C)ヤマザキコレ/マッグガーデン
3部作の中篇。
倫敦(ロンドン)から届いた思わぬ贈り物によって、チセは奥底に沈めた記憶を思い出す――。幼き頃、ひとに見えざるものとひとの無理解に怯えた日々を。
それらから逃げた先に存在していた不思議な図書館と、管理者たる森の魔法使いを。
『君が気にいる本が、何かあればいいんだけど』
何も訊かず、そう言って優しく受け容れてくれた彼や書物との交わりの中、チセはある時、カウンターに於かれた1冊の本に目を留める。それは、森の魔法使いにとって特別なものであり、そしてチセにとっても 特別なものとなる本であった……。