メッセージ Episode1 みえちゃんからの伝言

沖縄出身の仲村柄淳子(なかんえじゅんこ)は「見えないものが視える」サーダカの血を受け継ぐ主婦である。進学と同時に上京した淳子は、同郷で内科医の仲村柄真一と運命の出会いをして結婚。子供も出来、お金の心配もなく東京で何不自由なく暮らしていた。 しかし義母の還暦をきっかけに、夫と共に帰郷することとなった。引越し先は、淳子の実家からは遠く、車がないことには買い物に行くことすらままならない、陸の孤島と言えるほどの何もない場所。不便に加えてまだ小さな子供たちの世話で、徐々にストレスが溜まっていく。 そんなある日、ふと気の迷いから自殺を考えてしまう。そんな淳子を引き止めたのは、死んだはずの祖父、勉吉だった。不可解な出来事を体験した淳子は、さらに不可解な出来事を目にする。 それは、娘の描いた家族の絵。そこには居るはずのない、頭部を包帯で覆われた女の子が描かれていた……。