アンジェリカの微笑み

(C)Filmes Do Tejo II, Eddie Saeta S.A., Les Films De l’Après-Midi,Mostra Internacional de Cinema 2010
ドウロ河流域の小さな町。雨が降りしきる夜半、町に1軒しかない写真店に、富豪の邸宅ポルタシュ館の執事がやって来て、急ぎの写真撮影を依頼する。だが、店主は明後日まで不在と知らされ途方に暮れる執事。その様子を見ていた通りがかりの男が、執事に別の写真家を紹介する。最近町にやって来た、石油関係の仕事に従事するセファルディムの青年で、写真が趣味らしい。執事は、さっそくその青年イザクの下宿を訪れる。 イザクは、若くして死んだ娘アンジェリカの写真を撮って欲しいという依頼に、最初は難色を示すが、下宿屋の女主人に勧められ執事に同行。山手にあるポルタシュ館には、アンジェリカの死を悼む親類縁者が集まっていた。 イザクの名前を聞いて、一瞬顔を曇らせるシスターの姉に、「僕個人は宗教に何の興味もない」と言って安心させるイザク。 案内された部屋の中央には、白い死に装束に身を包んだアンジェリカが、青いソファにひっそりと横たわっていた。彼女の母親に促され、カメラを向けるイザク。ところが、ファインダーを覗きピントを合わせた途端、アンジェリカが瞼を開き彼に微笑みかける。イザクは、驚いて後退るものの、気を取り直して撮影を終わらせ、早々に邸を後にする。 翌朝、写真を現像すると、3枚の写真の中の1枚に写ったアンジェリカが、再び瞼を開いて微笑む。
公開日
2015年12月5日(土)
監督
マノエル・ド・オリヴェイラ
脚本
マノエル・ド・オリヴェイラ
撮影
サビーヌ・ランスラン
出演
ピラール・ロペス・デ・アジャラ リカルド・トレパ レオノール・シルヴェイラ ルイス・ミゲル・シントラ
製作年
2010
製作国
ポルトガル=スペイン=仏=ブラジル
原題
THE STRANGE CASE OF ANGELICA
上映時間
97
配給会社
クレストインターナショナル

ShareSNSでシェアしよう!

TOP