ほとりの朔子
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大学受験に失敗し、現実逃避中の朔子。叔母・海希江の誘いで、旅行で留守にするというもうひとりの伯母・水帆の家で、夏の終わりの2週間を過ごすことになった。朔子は、美しく知的でやりがいのある仕事を持つ海希江を慕い尊敬していたし、小言ばかりの両親から開放された海辺の街のスローライフは、快適なものになりそうだった。
朔子は海希江の古馴染みの兎吉や娘の辰子、そして甥の孝史と知り合う。小さな街の川辺や海や帰り道で会い、語り合ううち朔子と孝史の距離が縮まっていく。そんな朔子の小さなときめきをよそに、海希江、兎吉、辰子、後から現れた海希江の恋人・西田ら大人たちは、微妙にもつれた人間模様を繰り広げる。朔子は孝史をランチに誘う。しかしその最中、彼に急接近中する同級生・知佳から連絡が入る。浮足立つ孝史の表情を見て、朔子の心が揺れる…。