湘南ものがたり
ある春の休日。駆け出しの小説家“僕”と恋人の“君”は、展望台のある島(江の島)へ遊びに出かける。島にかかる弁天橋は、カップルで渡ると必ず別れるという噂があり、そのことを“君”は気にするが、“僕”は一緒に展望台に上りたい一心で“君”を島へ誘う。実は“僕”には、前に付き合っていた彼女とも、展望台に上ろうとして果たせず、その後、別れてしまった苦い思い出があった。そんな出来事を再現するかのように、島に渡った“僕”と“君”の仲は、だんだん、ギクシャクして行くが、展望台に上ることで二人は共に生きていく未来を眺望し、互いの気持ちを確かめ合うのだった…。