最後の忠臣蔵
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赤穂浪士の討ち入りから16年後。浪士のうちで一人だけ、死ぬことを許されなかった男がいた。密かにそして懸命に生き抜いく寺坂吉右衛門。真実を後世に伝え、討ち入り浪士の遺族を捜し出して援助するという大役を、大石内蔵助に与えられた。最後の遺族を捜し当てた吉右衛門は、四十六士の十七回忌法要に参列するために京都へと向かった。その道中、切腹したはずの、かつての友・瀬尾孫左衛門の姿を見かけた。彼は討ち入りの前日、逃亡したのだ。若くして妻を失い、子もなく、主君内蔵助への忠義のために、喜んで死ぬと誓いあった友だったのだ。16年経た今もその逃亡は謎だった。身分を隠し、骨董の売買で暮らしを立てている彼の使命とは。