椿三十郎
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9人の若侍が、上司の汚職を暴くために密議をしていた。その中の井坂伊織が言うには、汚職の張本人である家老の黒藤と、竹林の粛清の意見書を伯父の城代家老睦田に差し出したが受け入れてもらえない。だが、大目付菊井は快諾し、井坂の仲間をここに集めるようにと申し付けられたという。その時、彼らの前に、よれよれの紋付袴の浪人が現れた。その浪人は、城代家老が本物で、大目付の菊井が黒幕だと言う。その通り、すでに社殿は大目付菊井の手の者によって取り囲まれていたのだ。若侍と浪人は、夜陰にまぎれて城代家老宅へと向かった。睦田夫人と娘の千鳥は監禁されていたが、浪人が救い出し、若侍の寺田の家へかくまった。睦田夫人が浪人に語りかけると、その浪人は椿三十郎と名乗った。三十郎と若侍たちは、城代家老の居場所を探すが見つからない。苛つく若侍たち。そして、彼らの不和が自らを窮地に追い込んでいくのだった。