ピアノの森
(C)2007 一色まこと/「ピアノの森」製作委員会
小学5年生の雨宮修平はピアニストを目指している。同級生の一ノ瀬海は、修平を”ピアノの森”へと誘う。薄暗い森には、一台のグランドピアノがあった。修平は弾いてみるが、音が出ない。ところが、海が叩くと何故か音が出るのだ。海は自由奔放に上手にピアノを弾く。しかし、海は一度もピアノを習った事がないと言う。修平の母から、修平の母は音楽教師の阿字野に、修平のピアノ教師を依頼する。だがピアノを引退したと断る阿字野。修平は、海が森のピアノを弾ける事とを伝える。森へ入った阿字野はピアノを弾く海に出会い、海の紡ぎ出す素晴らしい旋律を耳にする。修平の家を訪ねた海は、モーツァルトの《K310》を聞かせてもらう。「本格的にピアノを習うチャンスだよ」と言う修平だが、習い事をする金が無いという。だが、海は学校の音楽室へ寄り、阿字野から様々な曲を聴かされる。海は阿字野が弾いた曲を全て覚え、森のピアノで弾くのだった。しかし、ショパンの《子犬のワルツ》だけ弾く事ができない。そこで、遂に海は阿字野に習うことにしたのだ。そして、《子犬のワルツ》を弾く事ができた。海は、「今度は自分が阿字野の望みを叶える」と言う。その阿字野の望みとは、修平も出場するピアノコンクールへ海が出る事だった。課題曲は、モーツァルトの《K310》。修平と海はお互いにベストを尽くすべく練習に励むのだった。