THE MYTH 神話

考古学者のジャックは、自分が古代の武将になった同じ夢ばかり見る。そして、その夢の中では、いつも美しいひとりの女性が登場するのだった。今から約2200年前、秦の始皇帝が初めて中国を統一した時代、皇帝から信頼を得ているモンイー将軍は、隣国・朝鮮から迎える新たな妃、ユシュウ姫の警護のため国境へと向かう。ユシュウ姫を引き継いだところへ、姫を奪還しようとする朝鮮の武将、チェ将軍の軍勢が襲ってきた。チェ将軍はユシュウ姫と言い交わした仲だったのだ。チェとモンイーが戦う。その時、ユシュウの乗った馬車が崖から落ちてしまう。モンイーは姫を助けるために谷底へ。ジャックは親友の物理学者ウィリアムに頼まれて、彼をインドの古代都市の遺跡へと案内する。ウィリアムはアメリカで〈反重力〉の研究をしている。多数の信者の前で導師が静かに空中浮揚する神秘的な光景に目を奪われるジャックとウィリアム。そして、石造りの霊廟に忍びこんだ２人は、かつてインドの王子に始皇帝から贈られた、史記に「魔の力を持つ」と記された隕石の破片と古代剣を手に入れる。だが、墓泥棒として国家警察から追われる身となってしまう。九死に一生を得たモンイーとユシュウは、徒歩で秦の都・咸陽を目指していた。最初は警戒の目で見ていたユシュウだったが、何度も襲いくる危機に自分の身を犠牲にしてまでも守ってくれるモンイーに、いつしか愛を感じ始めていた。やがて２人は万里の長城へとたどり着く。ユシュウは、「咸陽へなど行きたくはない。もう運命の奴隷でいるのは嫌。どうか私を連れて逃げて」とモンイーに懇願するのだった。