SHINOBI

関ヶ原の戦いで勝利し、江戸に幕府を開いた徳川家康。戦国時代を終わらせ、平和な世の中を築き始めた。家康は将軍の地位を秀忠に譲ったが、その後も実権を握り続け、天下統一に向けて争いの芽を摘んでいった。400年に渡って、不思議な術を持つ忍者を作り続けてきた伊賀と甲賀の里。敵対していた伊賀と甲賀は、初代の服部半蔵との約定によって互いに戦うことは禁じられていた。双方共に接触を避けて、平和を守っていた。しかし、ここに、家康の影が迫ってくるのだった。南海坊天海の策略によって、伊賀の党首の孫である朧と、甲賀の党首の跡継ぎ弦之介が皮肉にも出会ってしまう。お互いの身分を知らず、恋に落ちてしまう二人。しかし、宿命的な悲劇が二人を引き裂こうとしていた。それは、家康からの指令で、伊賀と甲賀の忍者5人対５人で決戦をして、勝ち残っ一人の忍が次期将軍を決定するという。甲賀と伊賀の約定は破られた。伊賀からは朧、鍵爪が武器の蓑念鬼、糸で切り裂く夜叉丸、毒蛾を操る蛍火、冷徹な策士・薬師寺天膳。甲賀からは先読に長けた盲目の室賀豹馬、棒手裏剣の名手筑摩小四郎、変身の妖術使い如月左衛門、猛毒を発生させる陽炎、そして弦之介である。超人的な秘術を使った戦いの中、朧と弦之介は敵同士となって再会するのだった。