ダニー･ザ･ドッグ

ダニーは5歳の時に誘拐され、悪徳高利貸しバートに育てられた。彼は日々バートに連れられ、借金の取立てに向かうのである。闘いに明け暮れ、アジトの地下牢で暮らしている。ある日、ダニーは取立てのために行った骨董品倉庫で、絵本でしか見たことのなかったピアノを見つける。そして、その昔プロのピアニストを目指したが、事故で盲目となりピアノの調律師になったサムに出会う。鍵盤の叩き方を習い、調律を手伝ううちに、二人の心は少しずつ触れ合っていく。ある日、借金の取立てに向かうバートとダニーが乗る車に、トレーラーが猛スピードで突っ込んできた。ダニーは命辛々脱出。街を彷徨い、サムと出会った倉庫に辿り着いてサムに再会する。サムの家で、ピアニストを目指す１８歳の義理の愛娘ヴィクトリアとサムは二人で暮らしていた。次第にヴィクトリアから大好きなピアノを教わり、色々なことを話し始める。そして、ダニーの本当の人生が始まった。サムとヴィクトリアと暮らす、平凡だが幸せな日々が永遠に続くように思える。一方、ダニーが死を確信したバートは、生き残っていて、ダニーを探し回っている。ダニーが町のスーパーに出かけた時、運悪くバートの手下と行き会ってしまう。サムの家にも戻れずに、暗い地下牢での生活へと引き戻されるダニー。そこで、ピアノを弾く母親の写真を見つけ、ダニーを誘拐したのがバートだと知り、復讐を誓うのだった。必死にダニーの跡を手下に追わせるバート。ダニーの人生を取り戻すため、彼らとの戦いが始まった。