村の写真集

山村の美しい村、花谷村。ここはダム建設で消えていく運命にある。日本のふるさとと呼べる、この素晴らしい風景や村びとたちを永遠に残したい。村役場ではそう考えて、この村でたった一軒の写真館を営む、高橋研一に撮影を依頼した。頑固一徹のこの親父には、写真家になろうと家を飛び出して東京に行った息子の孝がいた。そこで、親父さんは息子を撮影の助手に指名したのだ。最初は気が進まなかった孝だが、険しい山道を歩き、一緒に写真を撮り続けるうちに村を愛する父親の生き方を理解していくのだった。