ライフ・イズ・ミラクル

2004(C)Les Films Alain Sarde‐Cabiria Films‐France 2 Cinéma
1992年ボスニア。セルビア人のルカは、鉄道技師。セルビアとの国境に近い片田舎の村に、鉄道を引くためにやってきた。妻ヤドランカはオペラ歌手。息子のミロシュはプロのサッカー選手をめざしている。彼らは村でので威喝に不満だが、ルカはここでの暮らしが気に入っている。仲間たちとブラスバンドの練習に励み、夜は屋根裏部屋で鉄道模型いじりに熱中するルカ。ミロシュの元に、ベオグラードから召集令状が届いた。ヤドランカはパニックになるが、ルカは戦争が始まることを信じようとはしない。しかし、ミロシュの壮行会が盛大に行われたまさにその夜、戦争は始まってしまった。翌朝、ルカにはさらにショッキングな出来事が起った。妻のヤドランカが、壮行会で出会ったハンガリー人のミュージシャンと一緒に村を出て行ってしまったという。村に爆撃の音が響き渡るなか、ルカの10数年ぶりのひとり暮らしが始まった。しばらくして、ミロシュが前線で捕虜になってしまったというニュースがやって来た。数日後、村の悪童として知られるトモが、サバーハという女を連れてルカの家を訪ねてきた。サバーハは名家の令嬢だから、捕虜としてミロシュと交換できる」と言う。その日から、ルカとサバーハの奇妙な同居生活が始まった。働き者のサバーハは、家中をピカピカに磨き上げ、チーズパイまで焼いてくれる。そんな彼女に、ルカは、ヤドランカとの生活では得られなかった安らぎを感じる。サバーハも、優しく紳士的なルカに離れがたい気持を抱いていた。やがて二人は結ばれるのだった。しかし、ヤドランカ帰郷や、さらにアレクシチからは、ミロシュとサバーハの捕虜交換がまもなく実行されると告げられる。息子ミロシュを取り戻すためには、愛するサバーハを手放さなければならないのだ。ミロシュかサバーハか、苦渋の選択を突きつけられてしまった。
公開日
2005年7月16日(土)
監督
エミール・クストリッツァ
脚本
エミール・クストリッツァ
撮影
ミシェル・アマチュー
音楽
エミール・クストリッツァ デヤン・スパラヴァロ
出演
スラヴコ・スティマチ ナターシャ・ソラック ヴク・コスティッチ ミリャナ・カラノヴィッチ
製作年
2004
製作国
セルビア=仏=伊
原題
LIFE IS A MIRACLE
上映時間
155
INTRODUCTION
『パパは出張中!』(85)と『アンダーグラウンド』(95)でカンヌ映画祭のパルムドールを2度受賞、『黒猫・白猫』ではヴェネチア映画祭銀獅子賞最優秀監督賞受賞、『アリゾナ・ドリーム』(92)ベルリン映画祭銀熊賞審査員特別賞を受賞、とヨーロッパ3大映画祭を席巻、さらには2005年のカンヌ映画祭で、栄えある審査員長に選出されたエミール・クストリッツァ。今やヨーロッパを代表する巨匠。本作は、クストリッツァが、祖国旧ユーゴスラビア崩壊を舞台に、せつなくもあたたかいラブストーリーに挑んだ。主人公、ルカを演じるのは、『Do You Remember Dolly Bell?』(81)『アンダーグラウンド』に続き、本作がクストリッツァとの3度目のコンビ作となるスラヴコ・スティマチ。彼と恋に落ちるサバーハ役には、これが2本目の映画出演作となるナターシャ・ソラックが扮し、フレッシュな魅力を画面いっぱいにふりまいている。ルカのオペラ歌手の妻ヤドランカを演じるヴェスナ・トリヴァリッチや、郵便配達のヴェーリョを演じるアレクサンダル・ベルチェクなど、脇を固める役者陣には、旧ユーゴを代表するベテラン勢が集結している。
STORY
1992年ボスニア。セルビア人のルカは、鉄道技師。セルビアとの国境に近い片田舎の村に、鉄道を引くためにやってきた。妻ヤドランカはオペラ歌手。息子のミロシュはプロのサッカー選手をめざしている。彼らは村でので威喝に不満だが、ルカはここでの暮らしが気に入っている。仲間たちとブラスバンドの練習に励み、夜は屋根裏部屋で鉄道模型いじりに熱中するルカ。ミロシュの元に、ベオグラードから召集令状が届いた。ヤドランカはパニックになるが、ルカは戦争が始まることを信じようとはしない。しかし、ミロシュの壮行会が盛大に行われたまさにその夜、戦争は始まってしまった。翌朝、ルカにはさらにショッキングな出来事が起った。妻のヤドランカが、壮行会で出会ったハンガリー人のミュージシャンと一緒に村を出て行ってしまったという。村に爆撃の音が響き渡るなか、ルカの10数年ぶりのひとり暮らしが始まった。しばらくして、ミロシュが前線で捕虜になってしまったというニュースがやって来た。数日後、村の悪童として知られるトモが、サバーハという女を連れてルカの家を訪ねてきた。サバーハは名家の令嬢だから、捕虜としてミロシュと交換できる」と言う。その日から、ルカとサバーハの奇妙な同居生活が始まった。働き者のサバーハは、家中をピカピカに磨き上げ、チーズパイまで焼いてくれる。そんな彼女に、ルカは、ヤドランカとの生活では得られなかった安らぎを感じる。サバーハも、優しく紳士的なルカに離れがたい気持を抱いていた。やがて二人は結ばれるのだった。しかし、ヤドランカ帰郷や、さらにアレクシチからは、ミロシュとサバーハの捕虜交換がまもなく実行されると告げられる。息子ミロシュを取り戻すためには、愛するサバーハを手放さなければならないのだ。ミロシュかサバーハか、苦渋の選択を突きつけられてしまった。
CASTING
●スラヴコ・スティマチ(ルカ) 1960年10月15日生まれ。クロアチア出身。72年「Vuksamotnjak」で映画デビュー。「Do you Remember Dolly Bell」(81)、「アンダーグランド」(95)、「人質」(99)などに出演。 ●ナターシャ・ソラック(サバーハ) 1975年8月27日生まれ。セルビア出身。98年「Lajanje na zvezde」で映画デビューし、ニーシュ映画祭最優秀主演女優賞を受賞。本作が2本目の出演となる。 ●ヴク・コスティッチ(ミロシュ) 1979年生まれ。セルビア出身。7才の時、子役でデビュー。01年ヴェスナ・ベオグラード共演の「Munje!」で映画デビューを果たす。
配給会社
20世紀フォックス映画

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