甘い人生

ソヌは、ソウルを一望できる優雅なスカイラウンジとレストランの総マネジャー。冷酷なほどに頭の切れる男だ。彼は、裏社会に絶大な力を持つボスから厚い信頼を得ていた。ボスであるカン氏は、裏社会を牛耳る冷酷無比な男。彼の若い愛人、ヒスに他の男がいるのではないかという考えに苛まされていた。ソヌに彼女を監視させ、もし裏切りがあった場合には殺せ、もしくは自分に連絡しろと命じる。数日後、ソヌはヒスと男のいる部屋に押し入った。しかし、なぜかソヌは「二度と会うな。何もなかったことにすれば問題はない」と、男を追い出してしまった。我にかえったソヌ。なぜ自分はボスを裏切ったのか、自分のためでもないし、勿論あの男のためでもない。この時のソヌの決断は、対立する勢力に加えて、かつての仲間たちをも敵にまわし、取り返しのつかない抗争の渦へと、破滅の道を歩むことになるのだった。