ケイナ

オーパスはアストリア星に墜落したヴェカリアン人の科学者の唯一の子孫である。コンピューターの強力な頭脳は、宇宙船が大破したときに壊れてしまった。オーパスも両親と同様に、コンピューター中枢のヴェカノイを再配置しようとしているのだ。オーパスの船だけが、この星を離れ仲間の元へ帰るための希望であり、飛び立つ準備は整った。しかし父たちの知識を持ち帰るためにはヴェカノイを取り戻さなければならない。長年の精力的な捜索にも関わらず、未だにヴェカノイを見つけることができず、自分の使命を成し遂げることは無理だと諦めはじめていた。一方、アクシスの頂上と根元の中間に位置し、二層の雲に覆われた所にミドル･ピープルの集落がある。彼らは樹液の採取に精を出し、それを神に捧げるのだ。樹液が無くては村人は生きてゆけない。しかし、その源泉は枯れつつあり、村人の暮らしは窮乏していった。それでも彼らは、神がもうすぐ救いの手を差し伸べてくれると信じているのだ。そんな村人の中で少女カイーナだけは違っていた。彼女は守護者ハイ･プリーストの教えに疑問を抱き、両親の死の原因がハイ･プリーストにあることを知ると、彼女は村から逃れた。傷つきながらもカイーナは逃げオーバスと出会う。オーパスはカイーナを親身に世話し、彼女に宇宙、第四タレス星、アストリア星という惑星について教え、樹液が不足しアクシスが死にかけていることを告げる。そして、オーパスはヴェカノイを見つけるという希望を、カイーナは夢の楽園を見つけるという希望を抱いて冒険に旅立つ。