エニグマ

1943年、第二次世界大戦が激化する中、これまで解読されていたナチスドイツの暗号化装置「エニグマ」の暗号コード「シャーク」が突然変更された。イギリス政府に集められた、数学者や言語学者など専門家が解読し、ドイツ軍の動きを把握していたのだ。それが、一瞬にしてつかめなくなった。ちょうどその時、連合国側の食料や武器などを載せた141隻の大輸送船団が大西洋上を横断していた。このままではドイツ軍のUボートにやられてしまう。残された時間は4日間。暗号コード「シャーク」っを最初に解読した天才数学者トム・ジェリコが急遽呼び戻された。彼は解読センターで働く恋人のクレアに去られ、そのショックから神経衰弱になり、強制的に休暇を取らされていた身だった。一刻も早く暗号を解読しなければならない。その一方で、イギリス諜報部のウィグラムは、解読者の中にスパイがいると睨み、操捜査を始めた。最初に疑ったのが、暗号解読に精通しているジェリコだった。クレアが忘れられないジェリコは、クレアの家に出向き、彼女の同僚へスターからクレアが二晩も帰宅していないことを告げられる。心配するジェリコ。そのジェリコはクレアの家に忍び込み手がかりを探すのだった。そしてクレアの部屋の床下からドイツ軍の暗号の傍受記録を見つけてしまう。クレアが危険なトラブルに巻き込まれていると思い、へスターとともにクレアを探し始めた。少しずつ明らかになる事実。それは、巨大な秘密が上層部の手で握りつぶされているという驚くべき事実だった。