熱砂の月

(C)KADOKAWA 1962
若き原子物理学者森進次はアメリカの帰途、友人王作林を訪ねる目的で香港に立ち寄った。彼は高文明と名乗る青年と知り合い、王作林が不慮の死をとげたことが判った。墓参のあと、進次はロートオという女の危難を救い、フナン国公使館に案内された。同国国防司令官のバンジャは王国のため力をかしてくれという。フナンに向う特別機の中で初めてその事情が明らかにされた。フナン国西部州でウラニウム鉱が発見されたが、王位を狙う州の長官リュウ殿下がそれを知れば、外国に利権を売ってしまう懸念もあるので、極秘裡に鉱質の調査をして欲しいというのだ。

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