2019年第17回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞した倉井眉介の小説の映画化『『怪物の木こり』より、亀梨和也と三池崇史監督が撮影を振り返る特別対談とメイキング映像を交えたスペシャルインタビュー動画とメイキングスチールが解禁となった。
95年に劇場映画監督デビューを果たして以来、ジャンルを問わず精力的に映画製作を続ける三池崇史監督。その作品は海外からの評価も非常に高く、ヴェネチア国際映画祭やカンヌ国際映画祭などの海外映画祭の常連と言えるようにもなっているほか、クエンティン・タランティーノやパク・チャヌクら海外の監督たちにも影響を与えているという。その三池崇史監督最新作『怪物の木こり』も、先日スペインで行われたシッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭でプレミア上映され、1200席のチケットは即完売。観客たちからは熱狂的な賞賛の拍手が送られていた。三池の作品は小説を原作にしたものから、誰もが知るゲームや漫画、アニメーションの実写化、そして完全オリジナル作品まで多岐にわたるが、一貫して特徴的なのは主人公や登場人物たちが非常に印象的で魅力的に描かれているというポイントだ。今回『怪物の木こり』の主人公として亀梨和也が演じる二宮彰は、弁護士として働き、婚約者もいる一見ごく普通の、優秀で恵まれた人間に見えるのだが、その実「人を殺すことも厭わないサイコパス」という側面を持つ狂気のキャラクター。『悪の教典』(12)で伊藤英明が演じたクラスの生徒を惨殺していく高校教師の蓮実聖司や、『藁の楯』(13)で藤原竜也が演じた幼女殺人犯の清丸国秀など、これまで三池が生み出してきた強烈な”サイコパス”たちに名を連ね、新たな旋風をも巻き起こす”超刺激”的な役柄だ。
先日の本作の完成報告会にて、三池は、今回初めてのタッグとなった亀梨のことを「サイコパスっぽいよね(笑)」と言って報道陣の笑いを誘っていたが、現場では「自分の感性の赴くままに自由に演じてほしい」とだけ伝えたという三池。インタビューではその理由を「(亀梨さんは)僕の印象としては独特の孤独感を持っている人。僕にとっては二宮という役のイメージは亀梨さん本人そのものなので、出来るだけ自然に、心が揺れないで人を殺していく。それだけでいいのかなと。(二宮役に)ぴったり。」と語る。さらに撮影現場での亀梨自身についても「すごく普通の人間の感覚も当然持っていて、なおかつ周りのスタッフに対して“この映画を一緒に作っているんだ”ということを、ポーズではなく自然に感じているんだろうな(という人)。初めて仕事をしたんだけど、昔から知っている仲間と仕事をしている感じがしました。」と座長としての在り方を絶賛。
■『怪物の木こり』亀梨和也 ×三池崇史監督スペシャルインタビュー
一方の亀梨は俳優の自主性を重んじた三池の撮影スタイルや完成した作品に全く違和感のようなものが無く受け入れられたといい、「ふわっと魔法にかけてもらえたような時間でした」と振り返る。さらに「監督がスタートの段階で、大きく、チーム全体としてこの作品を包んでくださっていたので、すごくスムーズに飛び込むことができました。」と、現場の雰囲気の良さが垣間見えるコメントで、今回の”最狂のサイコパス”誕生秘話を明かしている。解禁された特別動画ではその他にも、車が山道を転がっていくド派手なアクションシーンのメイキングを興奮気味に振り返るエピソードなども含まれ、見応え抜群の内容となっている。
12月1日(金)劇場公開